メッセージ

大正5年の創業以来、1世紀に渡って築き上げた伝統を守り続けます

近藤商店は、私の祖父・近藤政吉が大正5年(1916)に静岡県沼津市で創業した会社です。創業の経緯については、徳島出身の祖父が旅の途上たまたま三島にある臨済宗の禅寺・龍澤寺の住職の山本玄峰老師と知り合い、この老師に心酔した祖父は静岡の地に骨を埋めるべく、会社を興すに至ったわけですが、その目的の大部分は山本玄峰老師への帰依のためであったといっても過言ではありません。因みに玄峰老師は戦中・戦後を通して政財界の要人にも心酔者を集め、終戦の詔の草案にも関わったとされております。
昔から徳島は藍染めが有名で、染料を扱う薬品技術が発達しており、製紙業がひしめく富士市を近隣に抱えた地において、製紙用の薬品卸し会社を選んだのはごく自然の成り行きだったと思います。

祖父の跡を継いだ父・近藤二夫も、個人としてまた一企業として、お寺とのつながりを大切にしながら近藤商店を育ててきました。その質素・倹約を重視する禅宗の教えは、四代目の代表である私の世代になっても受け継がれています。

「正義」と「慎ましさ」を理念に掲げて成長してまいります

会社設立のきっかけや、祖父と父がお寺のために80年以上尽くしてきた経緯から、当社では「正義」と「慎ましさ」を重んじることを理念に掲げています。企業として永遠に成長を続け、社員個人が仕事を通して成長していく上で、「正義」を持つことは重要です。不正や欺瞞がうずまく社会の中で、正義を常に忘れることなく事業を展開していくことが大切と肝に銘じています。
「慎ましい」とは、事業内容が地味というわけではありません。最先端の技術にチャレンジする中で、派手さだけを追い求めることなく、地道にコツコツと積み重ねていく努力を忘れないということです。

「技術」「人材」ともに専門性の高さが最大の強みです

大正5年の設立以来、近藤商店は製紙会社向けの薬品卸しを中心に成長を続けてきましたが、1980年代に大きな転換点を迎えました。ポリエステルフィルムに着目し、PETフィルムの代理店としてフィルムビジネスに参入したのです。
以後、薬品以外の分野に販路が拡がり、取引先も電材メーカーや電機メーカーが増えてきました。また、ポリエスエルフィルムを扱ったことで、海外展開も本格化し、事業領域は一気に拡大をみせています。

近藤商店の強みは、「専門性の高さ」です。ホログラム製品に代表されるように、専門性の高い商品を、専門性の高い市場に提供できることが当社の特長といえるでしょう。一般性が高く、市場的にこなれているポリエステルフィルムにおいても、高度な技術をベースに専門性を付加することで、特殊な使い方や用途を求める業種業態に対応しています。
専門性の高い商品はもちろん、汎用的な商品にも専門性を付加できる技術力が当社のベースにあります。商品に高度な専門性を付加するためには、専門性を備えた優秀な人材が必要です。近藤商店は、少数精鋭ながら、高度な専門スキルを持つ人材が結集しており、日々新しい技術開発に向けて全力で取り組んでいます。

アメリカ、インド、更にアジア全域と海外への展開を加速してまいります

近藤商店では、21世紀に入り海外展開を本格化させました。商社として、日本国内のフィルムメーカーや、海外メーカーの日本法人と取り引きを続けるだけでは、成長に限界があります。当社がフィルム市場でキャスティングボートを握るためには、海外メーカーの商材を直接輸入することにより自社で確保し、競争力を高めることが重要と考えています。
現在インド、タイ、台湾のポリエステルフィルムメーカーや、米国の特殊フィルムメーカー複数社との技術打合せを常に行いながら、品質の高いフィルムを製造し、当社が商材を輸入する事業を本格化させています。

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